かずのすけさんと白野実さんの『美肌成分事典』を紹介します。
内容としては化粧品とは何か?どのような成分でできているのか?からはじまり、最終的には自分の肌が求めている化粧品を見つけられるようになろう!という展開になります。
個人的に感じたのはコスメ難民、化粧品難民に是非おススメしたいですね。
一方、オーガニック、ナチュラル、無添加コスメ最強説の人には受け付けない内容かもしれません。
コスメ難民のための『美肌成分辞典』
化粧品に関して分かりやすく網羅をしてくれ、かつ、肌悩み別におすすめの成分を紹介されています。
月間500万PVの人気ブロガーで美容化学者のかずのすけ氏。そして、化粧品開発者・白野実氏が、あなたの肌の悩みにあう化粧品の選び方を伝授!
■あなたの肌のケア方法間違っていませんか?
■本物の美肌を目指すなら、コスメの成分表示を読んで化粧品を選ぼう!
■成分表の見方から美肌成分の基礎知識について、イラストつきで分かりやすく解説。
目次
PART1 化粧品成分表示の読み方
PART2 化粧品の基礎知識1 ~化粧品の成分構成~
PART3 化粧品の基礎知識2 ~ベース成分の特性と選び方~
PART4 肌のしくみ
PART5 肌の悩み・トラブル別化粧品成分の選び方
トラブル1シミ・美白
トラブル2シワ・たるみ
トラブル3乾燥
トラブル4敏感肌・かゆみ
トラブル5脂性肌・テカリ
トラブル6毛穴・角栓
トラブル7ニキビ・大人ニキビ
トラブル8くすみ
トラブル9クマ
PART6 化粧品の基礎知識3 ~その他の成分~
PART7 化粧品等の分類化粧品・薬用化粧品の効果効能
全体の流れ
目次を見ればおおよその内容は理解できるかもしれませんが、本書の流れは以下の要領になります。
- 化粧品成分表示の読み方を見る ★
- 化粧品がどのような成分構成で作られているかを見る
- 化粧品のベース成分を見る
- 肌の仕組みと役割を見る
- 肌の悩み・トラブル別の化粧品成分を選び方を見る ★★★
- その他成分の特性と働きを見る ★★
- 化粧品・薬用化粧品の効能効果を見る ★
★ は特に「勉強になりましたー」と感じたところを記しています。
コスメ難民にこそおススメしたい
こういう本を買う人って一通りいろいろなコスメ本や雑誌を読んだり、サイトを閲覧したりでそれなりに知識があると思うんです。
でも、わたしもそうなんですが、どうしても継ぎはぎ的な知識になりがちで、体系的にはとらえられていないところがありました。また、どうしてもお肌の勉強やスキンケアの勉強になりがちで化粧品そのものにクローズアップしたものは少なかったように感じます。
『美肌成分事典』はまさにそこにどんぴしゃりでハマった感じです。
まさしく、化粧品、コスメの勉強をするための入門編というか参考書です。結果としてわたしはとても参考になりましたし、現在のわたしのコスメの選び方があながち間違っていないと感じました。
そして、存在だけは知っていた成分(ペプチド類やヒト脂肪細胞純化培養エキス)とその効能も紹介されており、心躍っています。ヤバいですね、手を出しそう…
ハンドクリームや日焼け止め、また化粧品と医薬部外品、医薬品の区別なども非常に参考になります…!
わたしが好きな成分、セラミドやフラーレン、レチノール、ナイアシンアミド
例えば、40代半ば敏感肌、加齢による乾燥とたるみ、しわが悩み…
そんなわたしが好きな成分、セラミドやフラーレン、レチノール、ナイアシンアミド。
セラミド 乾燥肌・敏感肌ケアに最重要
セラミドに関してはかなりさかれています。
保湿とは、肌に適度な湿気を保つこと。肌の水分保持のために非常に重要な役割を果たしているのが、細胞間脂質約40%を占めるセラミドです。セラミドは元々皮膚の角層にある天然の脂質成分で、水分が蒸発して乾燥するのは防ぎ、肌のバリア機能を司っています。
としてセラミドが不足すると肌荒れを起こしがち…
また敏感肌やアトピー肌などの人はもともと少なく、また加齢に伴い減っていくとも…50代では20代の約半分になります。そのため外側からの摂取が必要だ、と力説されていました。
まずはお手軽にセラミド原液を用いて既存のスキンケアに取り入れ、様子を見るのもおすすめです。
いざという時(?)のために原液も所有しています
フラーレン 大概の肌悩みはこれに任せておけ
フラーレンはいろいろな肌悩みに登場します。その強力な抗酸化作用はお肌の悩みやトラブルを解消してくれます。
炭素がサッカーボール状に結合した構造を持つ。他の抗酸化剤より長時間効果が持続し、紫外線にも強い安定した抗酸化力がある。
シミやシワ、毛穴、テカリ肌などに悩む人へ、また紫外線対策として。経験上、大概の肌悩みはフラーレンに任せておけ…!という感じですね
アイハーブにフラーレンコスメはなく、わたしはもっぱらAmazonで購入した原液を活用しています。
フラーレンは割とお高いですが、1回の使用は1~2滴で済むのでそれなりに長持ちはします。
レチノール(ビタミンA) パワフルな作用が期待できる
表皮のヒアルロン酸の産生を高めることにより、シワを改善する効果がある。資生堂が「シワを改善する」という効能を取得。
若い肌には実感が少ないかもしれませんが、年齢を重ねた肌にとってレチノールは素晴らしい作用がありました…!
また、レチノールは肌によって刺激があるので、濃度や使用頻度を慎重に見極めたほうがいいかもしれません。
ナイアシンアミド(ニコチン酸アミド) 穏やかで優しい子
コーセーがシワを改善するという効能を取得。ビタミンBの一種で表皮と真皮への効果が認められる。美白有効成分にも利用される汎用成分。
このナイアシンアミド、上記のレチノール、ポーラのニールワンが日本でシワを改善すると認められている成分になります。
ニールワンが新しく登場し、ナイアシンアミドは昔からある成分で安全性も確立しており、それでいてお肌を穏やかに鎮静化させてくれます。
一方、ハイドロキノンの使用は中止を決意
美白成分といえばハイドロキノン!
その強力な美白作用に関してはいろいろなところで書かれています。
が、わたしはこの本を読んで「ハイドロキノンの使用はやめておこう。もし、どうしてもというなら医療機関へ行こう」と思いました。
ハイドロキノンとは皮膚の漂白剤と言われ、元々医療機関でしか取り扱いができなかったパワフルな成分。美白有効成分として認可されておらず、高濃度で用いるとロドデノール同様に白斑の副作用が報告されているため、注意が必要。
ハイドロキノンの副作用:皮膚の白抜け(白斑)、刺激、炎症、かゆみ
ロドデノールとはカネボウ化粧品の白斑事件ですね。
この本で知ったのですが、適正な量を使えば問題がないが、ロドデノールが使われたスキンケアラインで揃えたことがあの事故につながったそうです…単品使用なら問題がなくても重ね塗りをしていくとそうなるのか…と驚きました。
広告の宣伝やイメージ、SNSのステマに振り回されないために
女性は特に氾濫する広告やSNSのおすすめの多さにあれもこれも使わなきゃ…!となってしまいがちですが、そんな情報の渦の中、指針を一つ見つけるという意味でこの本はおススメです。
自分の肌が必要としているものは何だろう?自分はどんな肌になりたいんだろう?
と考えて成分をチェックして、必要なものを賢く取り入れていきましょう!
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以下の本も非常に勉強になりました…!